BISリサーチによる考察:CMR Surgical、Versius PlusのFDA承認を取得し米国ロボット手術市場への参入を果たす
BIS Research社 (BISリサーチ 社)
2026年2月24日
CMR Surgicalは次世代ロボット手術システム「Versius Plus」について、米国食品医薬品局(FDA)の510(k)認可を取得しました。これは競争の激しい米国外科用ロボット市場への参入に向けた大きな一歩となります。
この認可によりVersius Plusは胆嚢摘出術(胆嚢切除術)への適用が可能となり、2026年を予定する米国での商業展開への道が開かれました。欧州をはじめとする国際市場での強固な基盤を拡大する同社にとって、この決定は待望のマイルストーンとなります。
BISリサーチによる包括的な外科手術件数データベースで、ロボット手術および低侵襲手術の手術件数、導入動向、病院レベルの洞察を追跡することが可能です。
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混迷するロボット市場に新たな参入者
Versius Plusは、一般外科、婦人科、泌尿器科などの軟部組織手術向けに設計されたCMR社のモジュラー型ロボットプラットフォームの最新バージョンです。米国市場は長年、Intuitive Surgical社の「da Vinci」システムが支配してきましたが、新たな競合他社がその地位を脅かしつつあります。
CMR社によれば、同社のロボットシステムは既に世界で2番目に広く使用されている軟部組織手術用ロボットであり、米国外で4万件以上の手術実績があるといいます。今回のFDA認可により、同社は世界最大のロボット支援手術市場で直接競争する立場を得ました。
外科医のワークフローを前提に設計
Versius Plusの決定的な特徴の一つは、モジュール式で移動可能な設計です。これにより病院は、ロボット手術専用のスペースを確保せずとも、手術室間でシステムを移動させることが可能になります。この柔軟性は、大規模なインフラ変更なしにロボット手術を拡大したい病院にとって特に魅力的です。
また、オープン型外科医コンソールを採用しており、手術中の外科医と手術室スタッフ間のコミュニケーションを向上させます。CMR社によれば、この設計は閉鎖型コンソールシステムと比較して、チームワークと状況認識を支援するとのことです。
Versius Plusは、Versius Connectなどのデジタルツールを統合しており、病院が手術件数、システム使用状況、パフォーマンスデータを追跡するのに役立ちます。医療提供者がロボット手術プログラムの効率向上と成果測定を目指す中、これらの機能はますます重要性を増しています。
強力な資金調達と勢いを背景に
FDAの決定は、CMR社に対する強力な資金支援が続いた時期に続くものです。今年初め、同社は米国での事業拡大と商業化を支援するため、2億ドル以上を調達しました。
マッシミリアーノ・コレッラCEOは今回の承認を「重要なマイルストーン」と位置付け、世界中の病院や外科チームがロボット手術をより利用しやすくするという同社の目標を体現するものだと述べています。
競争は激化の一途をたどる
CMR社の米国進出は、外科用ロボット分野での競争が加速する中で実現しました。最近では、メドトロニックが泌尿器科手術用ロボットシステム「Hugo」のFDA認可を取得した一方、SSイノベーションズは「SSi Mantra」システムの規制審査を申請しています。
病院が低侵襲手術向けにロボットプラットフォームを導入する動きが広がる中、Versius PlusのFDA承認は、外科用ロボット市場の急速な拡大と、グローバル企業が米国市場での成長に向けてどのようにポジションを構築しているかを浮き彫りにしています。
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※本ポストはBISリサーチ社のブログ「CMR Surgical Wins FDA Clearance for Versius Plus, Opening Door to U.S. Robotic Surgery Market(2025年12月)を翻訳して再構成しました。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。
