モバイル認証に革命を:APIが鍵となるか

モバイル認証に革命を:APIが鍵となるか

Juniper Research (ジュニパーリサーチ) 社
Posted by Molly Gatford, Research Analyst


今日の通信業界では、認証チャネルとしての SMS の弱点を悪用して個人情報を盗んだり、 ユーザーの ID を乗っ取ったりするなど、数多くの種類の詐欺が発生しています。認証サービスに対する幅広い需要を考えると、ユーザーによりシームレスな体験を提供する、より安全なソリューションの必要性が高まっています。

世界的な事業者によって開始され、今後 5 年間で普及が予想される不正対策ソリューションの1つが、標準化された不正対策 API(Application Programming Interfaces)です。APIとは、ソフトウェア・アプリケーションが相互に通信し、情報を交換するための定義とプロトコルのセットです。従来のSMSの収益化が脅かされている中、AIT(Artificially Inflated Traffic:人為的なトラフィックの増加)を含む不正行為の増加やリッチなビジネスメッセージのための代替チャネルに移行する企業の両方から、不正行為防止APIは、オペレーターにネットワークを収益化する新しい方法を提供します。

新たな収益源の必要性から、2023年にGSMAが開始したイニシアチブであるオープン・ゲートウェイをサポートする通信事業者が世界で50社近くに上っています。このイニシアチブは、CAMARAプロジェクトで定義・公開されているオープン・ゲートウェイAPIの開発により、通信事業者が自社のネットワークを開発者対応のプラットフォームに変えることを支援するものです。このイニシアチブの目的は、通信業界向けにオープンで標準化されたAPIを作成することであり、これにより開発者は通信事業者のAPIをよりシームレスに採用できるようになります。